本日は、東京都武蔵野市吉祥寺本町へ出張買取。
遺品整理にてご実家のお荷物のお片付け整理でお呼びいただきました。
今回お売りいただきましたのは、人間国宝 高橋敬典の雲龍釜。高橋敬典は、伝統的工芸品にも指定されている山形鋳物で知られる山形の出身であり、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された鋳物家です。奥州山形鋳物の伝統を受け継ぎつつ、常に新しい時代の感覚を取り入れた雅ある作風で、60年以上にわたり、茶釜を中心として、鉄瓶、銚子、風炉など茶の湯作品を作り続けてきました。
他にも茶道具、篠笛などの和楽器がたくさんございましたので、お客様にご満足いただける金額にてすべてお譲りいただきました。
本日は五宝堂をご指名いただき、誠にありがとうございました。
五宝堂では茶道具、煎茶道具の査定を強化しております。また、古い篠笛をはじめ、 蜻蛉、朗童、俣野真龍、立平、蘭情などの銘が入った篠笛も喜んで拝見しますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
【篠笛について】
篠笛は古くから存在する日本の木管楽器で、長唄囃子・歌舞伎下座音楽・里神楽・獅子舞などで用いられる横吹きの笛です。
シンプルな形状の「白竹」の他に、全体に漆を塗った「漆塗」、さらに細く挽いた籐を巻きその上に漆を塗った「藤巻」などの種類があります。
乾燥によってひび割れなどが起きやすく、保存状態の良し悪しは買取査定では大変重要なポイントとなります。
長年放置せず、見つけたときに売りに出すのが高値で売るポイントです。
【高橋 敬典 略歴】
1920年 山形市銅町の山正鋳造所に生まれる。
1938年 実家の鋳造所を受け継ぐ。
1951年 日展にて出品作「和銑平丸釜地文水藻」が初入選。
1961年 昭和天皇献上の釜を制作。
1963年 日本伝統工芸展にて工芸会会長賞を受賞。
1992年 勲四等瑞宝章を受章。
1996年 重要無形文化財「茶の湯釜」保持者に認定。同年山形市名誉市民に。
2009年 死去。享年89歳