この作品について
この作品について
「雲湧く嶺」は岩絵の具で色彩しつつも、色調を渋く、塗り重ねを薄くすることで水墨画の雰囲気に近づけようとしている様子が伺えます。
1976年、岐阜県奥穂高にて。海山十題のひとつ。ひっそりとした静けさが見るものに伝わってくる、日本の自然の姿を捉えた東山魁夷の代表的作品です。
東山魁夷について
昭和を代表する⽇本画家・東⼭魁夷。肉筆の⽇本画はもちろん、リトグラフや⽊版画といった版画作品の⼈気が⾼いです。
東京美術学校を修了した東⼭魁夷は、留学先のベルリンからの帰国後に、⽇展へ多くの⾵景画作品を出品する。第11 回⽇展出品作品の「光昏」は、⽇本芸術院賞を受賞。
1962年には写⽣旅⾏を敢⾏し、デンマークやスウェーデン、ノルウェー、フィンランドを訪れる。1969年にはドイツ・オーストリアの古都巡りなどもしており、熱⼼に北欧や欧州からのインスピレーションを受けていたことがうかがえる。
東京芸⼤⼊学時から⾃然の⾵景を好んで作品にしていた魁夷は、⽇本の⾵景や北欧の⾵景を多くの作品に残す。 「緑響く」をはじめとした⾃然画や「⽩⾺」シリーズ、初期作品の「道」「残照」などが代表的な作品で、⼈気も⾼い。
東山魁夷 略歴
1908(明治41)年 横浜に生まれ 本名 新吉
1926(大正15)年 東京美術学校(現東京藝術大学)日本画科に入学
1931(昭和 6)年 東京美術学校日本画科を卒業 結城素明に師事 「魁夷」を雅号とする
1933(昭和 8)年 東京美術学校研究科を修了 8月渡欧
1935(昭和10)年 ドイツから帰国
1940(昭和15)年 川﨑小虎の長女すみと結婚
1947(昭和22)年 第3回日展に《残照》を出品、特選を受賞
1956(昭和31)年 第11回日展に出品した作品《光昏》が 日本芸術院賞を受賞
1965(昭和40)年 日本芸術院会員に任命される 3月、日展理事に就任
1969(昭和44)年 毎日芸術大賞を受賞 文化勲章を受章 文化功労者に選ばれる
1974(昭和49)年 日展理事長に就任
1975(昭和50)年 唐招提寺御影堂の第一期障壁画完成、奉納
1980(昭和55)年 唐招提寺第二期障壁画完成、奉納
1981(昭和56)年 東京国立近代美術館で「東山魁夷展」開催
1990(平成 2)年 長野市の城山公園内に東山魁夷館が開館
1999(平成11)年 5月6日 逝去90 歳 従三位 勲一等瑞宝章
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